例えば、本書の「canとbe able to の微妙な違い」という解説を以下に引用する。
一見同じ「出来る」という可能性を表現しますが、canは「普通に誰でも出来ること」、またbe able toは「より才能があり出来ること」を表現する時に使います。
ex) He can drive.
(彼は運転ができます。)
*成人が運転出来るのはあたりまえ。
ex )He is just two years old. He is able to swim.
(彼はたったのに2歳、彼は泳ぐことが出来ます。)
*赤ちゃんが泳げることはスゴイ才能。
実は、この2つの表現の使い分けについては、各種の参考書も必ずといっていいほど取り上げている。『一億人の英文法』での説明を試しに以下にみてみよう。
「~できる」の標準はcan。be able toよりも圧倒的に優先されます。(中略)be able toはable(できる)が含まれた「強い」表現。「できるのだ」が強調されたフレーズ、それがbe able toなのです。
どうでしょうか。長くなるのではしょりましたが、豊富な例文を使いながら普遍的に説明しており分かりやすい。さらに、『一億人の英文法』ではもうひとつ重要なポイントも次のように教えてくれる。
それは「実際にやったならcanではなくbe able toを使え」――過去の扱いが微妙に違うのです。
詳細は『一億人の英文法』を買って読んで確認して欲しい。
なぜテレビに“the”は付かないのか
日本人なら誰でも悩む「冠詞」の問題も避けて通れない。本書でも冠詞についてとりあげ、特にtheを付ける固有名詞の一覧も掲載して「ただ覚えるしかありません」と書いている。しかし、「一億人の英文法」では「固有名詞の作り方:theのあるなし」と題して6ページにわたり、the Red Sea(紅海)などにはtheが付いて、なぜLondon Bridge(ロンドン橋)にはつかないのか。その理由をちゃんと説明していて興味深い。
ただ、本書もtheについては、次のように鋭い指摘をしている。