一年の計は元旦にあり。今年こそは英語をものにするため毎日勉強をしよう、と思いたった人は多いだろう。書店に行って英会話学習用の本を集めた書棚をみると、魅惑的なタイトルの本がたくさん並ぶ。手にとって表紙をみると、「今すぐ話せる」など、さらに心をくすぐる文句が踊る。
そもそも、日ごろは使わない外国語である以上、ある程度の時間をかけて勉強(つまりは暗記)しない限り、英語が上達するはずはない。と分かっていても、何かにすがりたくなるのが人情というものだ。ましてや、安くはない月謝を払って英会話教室にいくのは気がひける。会社勤めであれば教室に通う時間もとりにくい。
やはり、いつでもどこでも使える英会話に関する書籍(英会話本)は魅力的だ。しかし、世間にあふれる英会話本のどれを選べばいいのか。それが大問題だ。書店でいろいろ本を手にして悩むうちに疲れ家路につく人は多い。そんな気がする。もし、会社のライバルがひそかに英会話本で勉強し英語の実力を上げていたら。それも悔しい。
英語を切実に勉強したい
そうした悩める人々のために、うってつけなのがこの新コラムだ。実際に英会話本を試してみて、その感想を1回につき1冊ずつ紹介していく予定だ。このコラムの最大の強みは、執筆する本人が英語の素人で切実に勉強したいと思っている点にある。つまり、英会話本を利用する姿勢が真剣なのだ。帰国子女で英語がペラペラな人たちにとって、英会話本は無用の長物だ。そもそも英語ができる人には、英語ができない人の気持ちは分からない。
とはいっても、まったく英語ができない人間がこのコラムを担当するのも無理がある。しかも、人によって英語力のレベルは千差万別だ。ある人にとってためになる英会話本が、別の人にとっては全く役に立たないことはあるだろう。そういう意味でも、わたしの英語力がどれくらいかを、まず読者にお知らせするのも有益なはずだ。
わたしは40歳代で、某メディア企業に勤めるサラリーマン。公私ともほぼ100%、日本語に囲まれて日々を送っている。英語の実力水準を明確にするためにTOEICを受けて点数をみなさんにお知らせしようと思ったが、意外に受験申し込みの締め切りが早く、残念ながらこの原稿の締め切りには間に合わなかった。まあ、英語学習に関してはその程度の意識しか持ち合わせていない。なんだか、あやふやで分かりにくいが、10秒以上も続けて英語をしゃべり続けた経験はおそらく皆無に近い。