デザイン家電から透けて見える日本の弱み
話を聞いていると、今の日本家電に欠けているものが透けて見える。一番の問題は、日本家電は高品質と言われるが、各メーカーのブランドイメージが希薄なことだろう。毎年の様にモデルチェンジをすると、イメージは付かない。
スタンの成功は、デザインのよさ、製品のよさもあるが、流通と話し合い、認識を共通化、モデルチェンジの長期化できることによるところが大きい。
また、パナソニックのように「指定価格制度」を採用したメーカーもある。メーカーが価格指定できないのは、独禁法によるが、それは店が製品をメーカーから買い取り、販売する仕組みを前提としている。パナソニックの指定価格制度の製品は、パナソニックは店に売らない。ある条件下で店に置いてもらう方法を取る。この場合、店が値を下げて売ることはないので、値段が一定の定番商品というイメージを付けられる。
デザイン家電が目指すのも同じ。定番商品、指名買いだ。そうなるには、きちんとした設計、部屋に溶け込む落ち着いたデザインだけでは不十分。売り方を含め、いろいろ積み上げていく必要がある。これらをしないとデザイン家電にならない。デザイン家電を標榜し、短期で消えるのは、基本要素が欠けているからだ。スタンの様に柔軟な考え方で、長年に渡り、積み重ね対応するという方法もある。
今の日本は、新しいことをするのが良いという傾向は強いが、そのために、今までのやり方を変えるという、ある意味、痛みを伴う改革はあまりなされていない。日本の代表者たる政治家などはいい例だ。
象印も今の地位を楽に得たわけではない。何度も失敗したはずだ。そして今のスタンに結びつけた。インタビューには淡々と答えられたが、人事を尽くしていますという自負が感じられた。
