だから細い溝なんぞこだわらなくて良いから、道普請でなく「五条川の堤防改修工事の最中に大雨が降って来て決壊しそうになった」とでもしておけば物語と現実性が乖離することも無かったのに、と思えてしまう。面白いドラマになりそうなので、どうかそんな余計な事を考えてしまわず没頭できるよう、頑張っていただきたいものであります。
秀長の稼ぎ
それはさておき。秀長は道普請2日分として銭を支給されていた。
穴あき銭に紐を通してまとめた、これは「銭緡(ぜにさし)」という。100文や1000文(1貫文)などの単位でまとめられていたが、この場面では100文緡の様に見えた。100文とはいいながら実際は96文しかないのだが、この4文は当時貴重になっていた銭を集めて数える希少性と手間賃として常識化されていたらしく、江戸時代になってもそのままこの慣習が続いていく。
秀長はこの銭緡を2つゲットしていた。つまり200文(実際は192文)。
それより67年前、高野山での建築工事に従事した労働者(ある程度の技術者だろう)たちに支払われた日当が110文+食事・酒代10文だった事を鑑みてその倍近く貰えたという設定だから額としては悪く無い(余談ながら幕末になると物価に比例して1日280文(弁当代込み)に上昇している)。
当時の200文が現代換算でいくらぐらいの価値があったかというと、1万8000円ほどだ。
直さんを清須へ伴う秀長は、喜左衛門さんにお詫びのお金を置いていくのだが、そのお金というのが、この道普請で稼いだ200文。愛嬢と引き換えのお金がたった2万円足らずとは、喜左衛門さんならずとも激怒は無理からぬところではありましたとさ。
といったところで、次回はドラマのヒール・城戸小左衛門の事や桶狭間の戦いのマネー事情などになる予定だでや。
