2026年2月10日(火)

食の「危険」情報の真実

2026年2月10日

海外でも急激に進む開発

 このように、いまのところ、ゲノム編集食品では日本がリードしているが、海外でもゲノム編集食品の開発は急激に進む。中でも米国ではこれまでに▽健康によいオレイン酸の多い大豆▽褐変しにくいレタスやジャガイモ▽調理がしやすい小さなジャガイモ▽苦味の少ないカラシナ▽変色しにくいアボカド▽高たんぱくの大豆やエンドウ、などが開発されている。

 米国以外でも、チリで乾燥に強く、食物繊維の多い小麦▽アルゼンチンでは除草剤耐性の大豆やトウモロコシ、褐変しにくいジャガイモ▽イスラエルで除草剤耐性の大豆▽中国で乾燥に強く、ビタミン豊富な小麦やトウモロコシ▽英国で加熱しても有害物質(発がん性のアクリルアミド)が発生しにくい小麦▽フランスで温暖化に強いトマト▽ベルギーで温暖化に強いトウモロコシ、など日本を追い越すほどのゲノム編集食品が次々に開発されている。

 これまでは先頭を走ってきた日本だが、ここ1~2年、開発のスピードが落ちてきた感がある。今後、日本のゲノム編集食品はどうなるのか。

 ゲノム編集食品問題に詳しい小泉望・大阪公立大学教授(応用生物科学)は「日本のゲノム編集は、穀類は国や自治体の研究機関、野菜は種苗会社が開発している場合が多いが、炎上リスクや反対を気にしているのか、積極的な開発に二の足を踏んでいるようだ。その結果、サナテックライフサイエンスやグランドグリーンのような大学発のベンチャーが中心を担ってきた。伝統ある種苗会社や新規参入を狙う大手企業が腹をくくらなければ、世に通用するゲノム編集作物はなかなか増えないのではないか」と既存の企業の奮起に期待を寄せている。

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