「もち米は、アミロペクチンという高分子化合物で構成されているのに対して、うるち米は、アミロースが20%程度含まれています。このため、もち米よりも、歯切れがよくなります。この食感を大事にするためにうるち米を使っているのです」
銘柄だけではない、重要な米選び
お米といえば、異常気象などの影響もあって値上がりしています。
「価格もそうですが、米選びがいちばん大変です。玄米を仕入れて米粉にしていますが、同じ銘柄のものでも年によって品質が変わりますし、新米、古米でも違いが出てきます。さらに湿度も関係してきます。梅雨の時期はお餅がべたつきますし、雨の降った翌日も同じようなことが起きます。湿度管理も重要になります」
そう言って白石さんが見せてくれたのが、50種類以上にもなる、お米のマトリックス図です。
「全国にあるお米の性質を確認しておくことで、いつも使っている銘柄が使えなくなったときに、対応できるようにしています。お米のリサーチは、常時行っています」
お話を聞いている最中もひっきりなしにお客さんが訪れました。
「道後や大街道といった観光地とは離れていることもあって、ほとんどは地元の方です」
白石さんは変わらないことは「お客様の笑顔を想像してつくること」と言います。こうした姿勢こそが長年、醤油餅が選ばれる理由となっているのです。
醤油餅は、餡入りと「すや」という餡なしのものがあります。餡入りのもののほうが、人気が高いそうです。その他、愛媛では春の雛祭りの時季のお菓子というイメージがある「りんまん」という、色のついたもち米が表面にまぶしてあるお餅もお勧めです。
