2026年4月24日(金)

商いのレッスン

2026年4月24日

 さらに同社は「働き方開拓」として休日の拡充に取り組み、離職率の低下や働きやすさの向上を図ってきた。理念か業績かの二者択一ではなく、理念も業績も両方を追う。人を大切にすることを情緒論で終わらせず、経営課題として扱ってきた点に学ぶべきものがある。

問われているのは若者論ではなく経営の覚悟

 Z世代を活かすとは、迎合することではない。若者に合わせてルールをゆるめることでもない。仕事の意味を語り、何を大切にしている会社なのかを明確にし、その価値観に沿って評価し、一人ひとりの成長に向き合うことである。つまり、上司の経験則や根性論に頼っていた人材マネジメントを、経営そのものへ引き上げることだ。

 人手不足が深まるこれからの時代、人はますます貴重になる。だが、本当に足りないのは人数だけではない。人が力を発揮したくなる組織のつくり方である。採用の巧拙以上に、入った人が「ここで働き続けたい」と思える意味と関係を育てられるかが、企業の力を分けていく。

 Z世代の部下とどう付き合うか。その問いは、若者対応のノウハウでは終わらない。人をコストではなく資本として見るか。働く意味を組織として語れているか。経営者と管理職に突きつけられているのは、その問いなのである。

意味なき指示では
人の心は動かない
理念が日々に宿るとき
働く力は育ちはじめる
Facebookでフォロー Xでフォロー メルマガに登録
▲「Wedge ONLINE」の新着記事などをお届けしています。

新着記事

»もっと見る