2026年3月25日(水)

World Energy Watch

2026年3月25日

 共同通信は、イランのアラグチ外相が電話インタビューで、日本関連船舶のホルムズ海峡通過を認める用意があると明らかにしたと3月21日に報じた。一方、22日に茂木敏充外相はテレビ番組で、日本が単独でホルムズ海峡通過に働きかける考えを否定したと報じられた。日本船の通過は依然見通せないようだ。

(Suphanat Khumsap/gettyimages)

 イスラエルと米国のイラン攻撃以降、それまで1日に100隻以上が行き交いしていたホルムズ海峡を通過する船舶は95%減少し、1日当たり平均6船程度になった。一方、ペルシャ湾内には3月19日時点で1290隻の外国船籍の船舶が滞留している。開戦後20隻以上の船舶がイランの革命防衛隊の攻撃を受け、死者も出た。

 ホルムズ海峡が実質的に封鎖された影響は大きく、石油と液化天然ガス(LNG)だけでなく、中東諸国が生産と輸出で大きな世界シェアを持つ肥料、ヘリウムの価格も大きく上昇している。

 化石燃料価格の上昇は、ガソリン価格、電気料金などに影響を与え、肥料価格はやがて食品価格に影響を与えることになる。ロシアが引き起こしたエネルギー危機による高インフレの再来になる。

 米国ではガソリン価格が3割以上上昇した。消費者に影響を与える一方、トランプ大統領の支持率にも影響を与えかねない状況に陥っている。

 国際エネルギー機関の加盟国は、ホルムズ危機の影響を緩和するため備蓄している原油と石油製品の協調放出に3月11日に合意し、既に一部の加盟国は放出した。

 ホルムズ危機が長期化した際に各国の備蓄はどれだけ効果があるのだろうか。相対的に備蓄量の多い日本は危機にどこまで対応可能だろうか。

 いつ日本の船舶はホルムズ海峡を通過可能になるのだろうか。なぜ、攻撃開始後100隻以上の船舶が通過できたのだろうか。

 英BBC、米ABC/CNBC、海運情報のロイズ・リスト・インテリジェンスなどが情報を提供している。錯綜している情報もあるのでできる限り整理し主要国の事情とホルムズ海峡の現状をみてみたい。


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