ただ、今から振り返ると、確かに聴衆受けする手法ではあったが、実際には、大幅減税などを通じ富裕階級を潤す一方、下流に効果が十分届かず、かえって貧富の差を拡大しただけだった。
米国社会の見方は変わったのか?
そして、それから40年近く立った今日も、トランプ大統領が重要演説の際にたまに同じ表現を使うのは、それだけプロパガンダとしての効果を当て込んでいるからだろう。経済心理学者の間では、共和党流のこうしたやり方について、“gas-lighting”(意図的に誤った情報により相手の正常な判断を失わせる行為、目くらまし)と呼ばれている。
しかし今回、Fox Newsの世論調査が示す通り、経済問題に関し、より多くの有権者が当初から不人気の対イラン戦争をきっかけに、共和党より民主党への信頼を高めつつあるとすれば、6カ月後に中間選挙を控えたトランプ政権としては、ただならぬ事態だ。
もちろん、これがたんに一過性の傾向に過ぎないのか、あるいは、賢明な有権者が以前にくらべ増え始め、ようやく“gas-lighting”から目覚め始めつつあるのかどうかについては、即断はできない。もし、後者だとすれば、民主党にとって、目先の中間選挙のみならず、2年後の大統領選においても、”光明“が見えてくることになる。
いずれにしても、「経済は共和党」の“神話”がぐらつき始めたことだけは確かだろう。
