2026年6月26日(金)

プーチンのロシア

2026年6月26日

 ロシア第二の都市、サンクトペテルブルクで6月上旬に開催された国際経済フォーラムは、ウクライナによる近郊へのドローン攻撃で世界中の耳目を集めた一方、経済面で注目された事象はわずかで、プーチン政権にとっての成果はきわめて乏しいものとなった。プーチン大統領は対立する欧州を念頭に、西側諸国の凋落を揶揄する演説を行ったが、その反面ドイツが新たな商工会議所を開設したニュースが大々的に報じられるなど、欧州に対するロシア社会の根強い関心が逆に浮き彫りになっている。

国際経済フォーラムで演説するプーチン大統領(AP/アフロ)

 フォーラムではロシアが占領するウクライナ東部への投資誘致を図る展示まで登場したというが、そのような取り組みはむしろ国際社会におけるロシアの異常性を浮き彫りにしている。フォーラムは国際との名称とは裏腹に、国内向けに経済が順調とアピールするのが実質的な意義だと言えるが、その効果も極めて不透明な内容だった。

変わらない論調

「近視眼的な欧州連合(EU)のエリートらによる政策が、攻撃的なロジックとともに実行された結果、欧州は世界経済における地位を失い続け、さらに世界の安全保障をも棄損している。彼らは混乱をあおり、多くの国々を巻き込みつつある」

「世界貿易機関(WTO)は、それを創設した西側諸国により、その機能が棄損されている。彼らは自分たちに都合の良い時はWTOを推進し、都合が悪くなれば見捨てるのだ」

「どのような困難があろうとも、ロシアはその堅固な経済基盤の上で成長を続ける」

 5日に行われたプーチン氏の演説は、従来と変わらない論法で、西側への批判を繰り返した。それは、ロシアがウクライナへの全面侵攻を開始したことで起きた世界経済の混乱の責任は一切棚上げにしながら、その後の西側の制裁などによって起きた副次的な混乱の結果を、西側の落ち度だと突きつける内容だ。


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