中士(2等軍曹相当)への自動進級に要する年数も6年から段階的に4年へ縮める。基本給は、来年には下士の月収を300万ウォン(約31万円)水準に、29年には年収4000万ウォン(約420万円)を目指す。そのほか雑務を減らすための業務見直しなどと合わせた人事施策で、元士(曹長相当)7%・上士31%・中士34%・下士28%の構成を、熟練層の厚い「壺型」へ組み替える。
この計画は98年に大統領へ報告された総合発展計画にさかのぼり、今回が第4世代にあたる。掛け声倒れだった過去への反省から、陸軍は毎年の成果評価で実効性を担保する構えだ。
AIやドローンなど先端戦力を担う専門家として下士官を育てる将来像は野心的だが、外注も住宅整備も予算次第であり、実現は財政当局と国会の後押しにかかっているようだ。
朝鮮戦争勃発から76年
6月25日、韓国は朝鮮戦争の勃発から76年を迎えた。韓国ではこの日付から625戦争と称するほどに、重い意味を持つ。李在明大統領は水原市で開かれた記念式典で、国のための特別な犠牲には特別な補償と当然の礼遇が伴うべきだと述べ、英雄たちの献身に報いる姿勢を強調した。
戦争の淵源は分断にある。45年の解放後、朝鮮半島は38度線で南北に分かれて対立を深め、50年6月25日未明、北朝鮮軍が同線を越えて南侵した。ペンを銃に持ち替えた学徒兵や、銃を握ったこともない市民までが戦場に身を投じなければならなかった。
16カ国が戦闘部隊を送った国連軍が韓国側、中国が北朝鮮側で参戦し、戦火は3年にわたった。53年7月27日、板門店で停戦協定が結ばれたが、これは講和ではない。署名したのは国連軍・北朝鮮・中国で、韓国は当事国ではなかった。戦争は法的に終わらぬまま、軍事境界線をそのまま非武装地帯として今日に続く。
同じ民族が国土で戦った傷跡は今も癒えていない。国防部は07年に常設化した遺骨発掘鑑識団を設置し、春から晩秋にかけて全国の激戦地で戦没者を探し続ける。
今年は34地域で200柱の発掘を目標に、延べ10万人が動員された。遺伝子鑑定による身元確認も進み、毎年20人以上が家族のもとへ帰る。
それでも未収拾の戦死・行方不明者はなお13万3711人。記念式当日も、京畿道坡州の山中で韓国軍兵士とみられる5柱が見つかった。
李大統領は、戦功を認められずにいた非正規軍功労者3人に武功勲章を授け、先月には参戦有功者団体の会員資格を遺族へ広げる法改正も施行された。保守や革新(進歩)の別なく戦没者を弔う姿勢は、日本も見習わなければならい。
