2026年6月27日(土)

韓国軍機関紙『国防日報』で追う

2026年6月27日

 今週は韓国軍の違った一面をお伝えする。韓国では日本と同じく梅雨から台風シーズンにかけて自然災害が頻発する。これに備えるのが韓国軍で、特殊作戦部隊を基幹とする救難部隊が24時間態勢で待機する。一方、ガビだらけの部屋と赤錆の水道水と形容される軍人の住宅事情が、離職の理由の一つとなっている。 

犠牲を出しながらも災害多発期に備える韓国軍

 韓国でも日本と同じく、梅雨から盛夏の台風シーズンにかけて、豪雨や山崩れによる被害が毎年繰り返される。その度に復旧の前線へ向かうのが軍隊だ。韓国軍は2004年に制定された「災害及び安全管理基本法」に基づき、国家の防災体系の一員として探索・救助や復旧の任務を担ってきた。

(陸軍提供)

 そして、14年のセウォル号事件を機に体制は大きく改められ、現在は特殊戦司令部の隊員で編成する陸軍の災害対応部隊が全国6カ所に置かれ、365日態勢で出動に備える。地上救難と水中救難の専門部隊が、要請があれば被災地へ駆けつける仕組みだ。

 実力は実績が物語る。23年2月のトルコ大地震では、余震が続く中で多数を救助し、国際的にも評価された。同年7月には忠清道の地下車道が冠水した浸水事故で潜水士が捜索にあたった。昨年7月の記録的豪雨では、氾濫で隊員が近づけない全羅道の被災地をドローンで捜索し、救助ボートを誘導する連携プレーを見せた。

 この豪雨は全国で14人の死者と1万3000人近くの避難者を出し、被害総額は1兆ウォンを超え、政府は6つの地域を特別災難地域に指定した。そこに投入された部隊は陸軍延べ1万5000人と装備290台、海兵隊300人規模になった。

 だが、その現場には影もある。23年7月、慶尚北道の内城川では、行方不明者の捜索にあたっていた海兵隊第1師団の20歳の兵士が急流にのまれ命を落とした。救命胴衣を着けないまま川に下りた経緯が問われ、捜査を担った海兵隊捜査団長の大佐は、指揮系統の責任を記した記録を警察へ移送したことをめぐって職を解かれ、抗命の罪で起訴された。


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