2024年12月22日(日)

世界の記述

2014年8月21日

 カカアコという地名をご存じだろうか。ここは、巨大ショッピングセンターがある「アラモアナ」と、ビジネスの中心地「ダウンタウン」の真ん中、海辺から内陸地までの地域、約600エーカー余りを指す。巨大な倉庫や自動車修理工場などが立ち並ぶ産業地帯だが、その海に近いロケーションと至便性で、1970年代から注目を集めていた。

開発が進む「カカアコ」地区 ( Yoshiko Karson)

 そのカカアコで、州政府機関「ハワイ・コミュニティ・デベロプメント・オーソリティ(HCDA)」が指揮を執る再開発計画が幕を開けた。計画の中心は、オアフ島西部カポレイから、ホノルルのアラモアナ・センターまで、渋滞緩和のため建設される「高架レール」で、終点手前の駅がここに置かれる。

 アラモアナ側の地域では、周辺の土地を所有するハワード・ヒューズ社が、駐車場や古い土地建物を整備し、主に高級コンドミニアム22棟を建設予定。

 一方ダウンタウン側では、ハワイ王家が遺した財団「カメハメハ・スクール」が土地の多くを所有。主に住民用コンドミニアムやショッピングセンターの建設、道路や区画調整を行う。ほかにも所々に点在する空き地に、他社がコンドミニアムを建設中である。

 カカアコ再開発計画のモットーは、「Live-Work-Play」。つまり、ここに「住居・労働・エンターテイメント」を集中させようという狙いだ。付近にはホノルルの警察本部や消防本部、病院、連邦、州、市を含むほとんどの政府機関の建物が並び、ここに住めば公務員の多くは職場まで徒歩で通える。加えて、数あるショッピングセンターやビーチパークも至近距離。裕福な独身者や若いカップル、シニアにとっては特に、その至便性が大きな魅力だ。


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