2026年8月14日(金)

勝負の分かれ目

2026年8月14日

 15年は、巨人の現役選手による野球賭博も発覚し、NPBは翌16年に12球団に再発防止のコミッショナー通達を発令している。球界と賭博の関係では、25年3月にも、NPBが8球団で16人が違法なオンラインカジノを利用したことを明らかにし、各球団が制裁金を科すと発表した。

 野球を対象としたスポーツ賭博は確認されなかったものの、球界に厳しい目が向けられた。

くすぶる「批判」

 海外では近年、プロスポーツなどの試合で勝敗やプレー内容を予想して賭けの対象とする「スポーツベッティング」が巨大な市場となっている。

 しかし、巨人の主催試合を運営する読売新聞は、国内でのスポーツベッティング導入の動きには反対の立場を取ってきた。

 22年6月9日付社説「スポーツ賭博 弊害を顧みない危険な構想だ」では、経済産業省が、スポーツの試合結果やプレー内容を賭けの対象とするスポーツ賭博の解禁に向けて、素案をまとめたことを受け、批判を展開。八百長を誘発するリスクや、ギャンプル依存への懸念などを指摘した上で、賭博の収益を、「地域移行」を目指す部活動改革の財源に充てる案に対しても、「部活は教育活動の一環であり、本来は公費で負担するのが筋だ。賭博で負けた人の資金で、部活を運営するのだとすれば不健全極まりない」と断じている。

 それゆえに、読売新聞は、オーナー会議でくじ導入の検討が決まったことを伝える記事でも、24年に発足したプロアマ合同の「中学球児応援プロジェクト」における財源の確保が大きな課題だったとし、「今回、くじを検討する案が了承されたのは、野球の選手育成の基盤を支えるための財源確保という意義に加え、非予想系のくじであれば、欧米で主流となっているスポーツベッティングのようにプロ野球が勝ち負け予想の対象にならないことも大きい」と強調している。

 東京新聞によれば、今回のくじ導入の検討は、プロ野球側から話が浮上しており、球界の未来につながる重要な議論になることは間違いないだろう。

 オーナー側はさっそく、7月28日のプロ野球選手会との初となる意見交換のための会談で、くじについて説明。報道によれば、選手会からは、くじの利益をどのような振興策に活用するのかという質問などが出たという。

後手に回る広島の対応

 こうした中、広島で開幕前に発覚した指定薬物の通称・ゾンビたばこをめぐる一連の不祥事がいまだに収束しない。

 羽月元選手は5月の初公判では、「周囲にも(ゾンビたばこを)吸っている選手がいた」と話し、その後に交流サイト(SNS)のライブ配信で、自身を含む「広島の6人が同じ人物から購入していた」と主張。球団が全選手を対象に再調査に乗り出す事態となった。

 しかし、球団から2カ月近くも調査結果が公表されないまま、一部週刊誌に先を越される形で、矢野雅哉、小園海斗、田村俊介の3選手が、羽月元選手に指定薬物を譲渡した男と密室にいた写真が掲載された。

 にもかかわらず、松田一宏オーナー代行、鈴木清明球団本部長がそれぞれ「ノーコメント」の形で火消しに走り、ファンの怒りを買った。


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