2026年9月3日(木)

世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2026年9月3日

⑥しかしアフリカの人々は民主主義を求めている(2024年のアフロバロメーター世論調査では66%が民主主義を支持)。

⑦貧困国では民主主義は成功しないとの考えもある(権威主義的な国である程度成功している例はルワンダやエチオピア、失敗国はカメルーン、赤道ギニア、エリトリア)。

⑧我々は民主主義への信念を持ち戦う人々を支持すべきだ。なお、社説は、いまだ民主的な国として、ボツワナ、ガーナ、コートジボワール、ケニア、モーリシャス、セネガル、ナイジェリアや南アフリカを挙げる。

いなくなった指導者

 アフリカの民主主義の後退の状況は、社説が説明する通りだろう。多くの人々が同意するだろう。冷戦後の10年に加えて、その後の10年が選挙の実施やそれを通じる政権交代などアフリカの民主主義の最盛期だった。

 当時は、アフリカの指導者達も、民主的ガバナンスが発展の前提条件だと頻りに主張していたことを思い出す。その旗手はアパルトヘイト終焉に成功した南アだった。

 グローバリゼーションと共に、民主主義の思潮と資本がアフリカに流れた。しかし、その後、アフリカのモデルであった南アフリカの政治もズマの登場等により劣化し、現在の大統領ラマポーザもその立て直しに苦労している。

 なぜ今アフリカの民主主義は後退しているのか。社説は、①民主化が西側の対アフリカ支援の条件として求められていたが、西側の援助自体が減少し、民主化圧力が下がった。②最近アフリカに関心を増大させているのは中国、湾岸諸国、ロシアだが、これらの国はそもそも民主主義に関心がない。③目下、米国自身の民主主義が揺らいでおり、トランプ政権の対アフリカ関心は希少鉱物の獲得に限られる(コンゴ民主共和国の例)と指摘する。何れも有意な指摘だろう。


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