2026年9月1日(火)

日本の漁業 こうすれば復活できる

2026年9月1日

 魚種交代などという人がいますが、それは資源管理が機能している国々の話です。今の日本は次々に魚がいなくなっているだけです。唯一回復傾向があるのは、数量管理がようやく機能し始めたクロマグロくらいです。

 24年度は、科学者が提示した7.6万トンより3倍もの漁獲枠が発給されていました。しかしながら、漁期の途中で公海上の枠(13.5万トン)が満了すると、台湾・中国をはじめ公海でのサンマの漁獲が止まりました。このため、従来であればその後も数万トン獲り続けられていたサンマが漁獲を逃れました。

 サンマの寿命は2年で、漁獲を逃れたサンマは、産卵したり翌年(25年)に漁獲対象となったりしました。漁獲量を直接減らす数量管理は、生き残って産卵できる量が異なるので、種苗放流よりはるかに効果があります。

 25年も公海上での漁獲枠に達して漁期途中で、台湾・中国などの漁船は打ち切りになりました。一方で、日本の漁船は公海上だけでなく、排他的経済水域(EEZ)での枠があり、他国の漁が止まっても漁を続けることができました。

漁獲枠と消化率

 下の表は北太平洋漁業委員会(NPFC)の漁獲枠と実際の漁獲量のデータです。1万トン以上を漁獲している漁獲量の多い台湾と中国の枠消化率は、それぞれ98.4%と97.9%となっています。

 漁獲枠の消化率は、枠を超えてはいけないのですが、日本だけ135.9%と100%を超えています。それには、日本にとって有利な枠の条件が付いているからです。日本の枠(ロシアも少し)は、公海(1.6万トン)以外に日本のEEZ内で漁獲枠があり、25年はトータルで9.6万トンの枠がありました。

 このため、日本の枠全体に対して漁獲量は6.5万トン(消化率68%)ですので、漁獲枠内の漁獲量となっています。特にEEZ内の枠はワイルドカードのようになっており、公海上でも使用できる我が国にとって都合のよい漁獲枠になっています。国益の絡む漁獲枠の交渉において、水産庁は有利な交渉をしてきたと言えます。


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