当時、東京オフィスは中目黒にあり、近隣にはカフェなど飲食店も多く、一時は、カフェのケータリングサービスを利用していたこともあったという。
みやもとさんが担当し始めて4年になるが、「4年間毎日メニューが違うんですよ」と広報の山田聖裕さん。これに、「おいしいと言ってもらえるとうれしいから、メニューを考えるのも楽しいんです」と、みやもとさんが応える。
ちなみに、大量に調理をするときに難しいのは塩加減なのだという。
「30人分つくるからといって、単純に塩の量を×30すればいいわけではないです(笑)。味付けの按配は、経験値がものを言いますね」(みやもとさん)。
野菜を豊富に使った
丁寧な味付けの「家庭料理」
「おかひじきとおねぎの味噌汁」。具沢山なのが嬉しい
この日のメニューは、「塩鮭と野菜のタジン風」「厚揚げと人参のさっと煮」「おかひじきとおねぎの味噌汁」。
「おかひじきは山形県産です。珍しい野菜ですが、栄養満点ですよ」とみやもとさん。横須賀などで売られている『スイスチャード』や『コリンキー』といった外国産の野菜など、普段からめずらしい野菜を見つけたときは試しに買ってみることがあるという。個人のシェフだからできる裁量だろう。
また、「隠し味がうれしい」と山田さんは言う。ローズマリーを使って香りづけをしたり、塩レモンや塩こうじを使って柔らかみのある自然な味付けにしたり。みやもとさんから調理法を聞き、山田さんはローズマリーの栽培を自宅で始めたのだとか。
「塩鮭と野菜のタジン風」。塩レモンがポイント