ただ、ハイブリッド攻撃に対する防衛手段を講じるだけでは十分ではない。ロシアに対して、ハイブリッド攻撃がウクライナ戦争をNATOとロシアの戦争に転化させてしまう危険があることを強く警告していくことが必要である。その上で、ロシアもNATOも欲していない直接対決を避けるための話し合いをしていくべきではないかと考える。
こういう話し合いは簡単に結果を出すとは思えないが、例えばガブエフが言うように、双方が純民間空港はいかなる攻撃の対象にもしないとの合意ができれば、大きな一歩になると思われる。ハイブリッド攻撃に制限を加える合意を求めていくことは、ウクライナ戦争の解決への道筋をつけることになる可能性を増やすように思われる。
歯止めへの取り組みを
NATO第5条が発動された事例は過去に一回しかなく、それはアルカイダによる 「9・11」テロの場合だけである。ロシアのハイブリッド攻撃は、死傷者の数の多さによっては、NATO第5条の発動につながりかねない。
ロシアの欧州諸国へのハイブリッド攻撃についてガブエフが言うように、ロシアと話し合い、こういう攻撃が事態のエスカレーションにつながらないように歯止めをかけていくことを試みることに賛成である。
