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味付けは地元産の塩、北海道産の甜菜を加えるだけだが、調合が難しいうえ味と色合いを決める落花生の焙煎には苦労した。助けとなったのが人脈の幅広い友人たちだ。畑の草取りは、地元の農家の先輩や友人たちに呼応してくれた人たちが仲間と連れ立って、十数人が1泊農業体験のボランティアできてくれる。
九十九里町は、伊能忠敬の生地である。まさに「人のやらないこと」である実測による日本地図を、果敢な精神力で完成させた江戸期の測量学者。忠敬もまたあの九十九里浜の雄大さの中で育ったのだ。風土が人をつくるって本当かも、と独りごちつつ村井青年の風貌を思い浮かべている。
（写真：生津勝隆）
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