2024年7月16日(火)

田部康喜のTV読本

2014年12月17日

 「相棒」第8話(12月10日)は下町の舞台にして、質屋の主人(矢崎滋)と呉服屋の主人(斉木しげる)が巻き込まれた殺人事件を相棒が解いていく。下町の雑踏や路地、東京スカイツリーを望む公園の風景が美しい。

 推理ドラマの魅力は、美しい風景のなかで登場人物たちが織り成す人生にある。実質的に45分間で完結する1話にぜいたくなロケによって、風景を映し込むのは容易ではないが、この回はよくみせた。

 「名探偵ポワロ」における第1次大戦後のロンドンや、海外ロケでみせるエジプトの風景のなんと美しいことであろうか。「シャーロック・ホームズの冒険」もまたそのようである。

 「相棒」が世界市場に出るためには、TOKYOのさまざまな都市の顔をみせていくことだろう。そして、やはり1話について1時間45分、コマーシャルを入れれば2時間の枠が欲しい。シリーズの本数を減らしてでも、と考えるが、「報道ステーション」の枠との調整が必要なので多くは望めない。

 「相棒」Season13元旦スペシャルに期待したい。

  
▲「WEDGE Infinity」の新着記事などをお届けしています。


新着記事

»もっと見る