エイプリルフールネタに掛かった
「コスト」を聞いてみた
今年、エイプリルフールネタの中でも、インパクトがあった企業にアンケートを依頼してみた。聞いたのは「制作期間」と「プロジェクトに関わった人数」だ。
まずは、ウェブマンガサイト「少年ジャンプ+」(http://plus.shonenjump.com/)の編集長にフリーザが就任したというネタを仕掛けた集英社。トップページ、サムネイル、ページ下部のバナーなど細かいところまで徹底的にフリーザの画像に変わり、ツイッターも乗っ取られた(https://twitter.com/shonenjump_plus/status/582923443038859265)。集英社 第3編集部少年ジャンプ編集部によると、制作期間は2日、人数は2人。1万5000以上リツイートされたツイッターでは、フリーザ自らリプライに応答。心憎いファンサービスになったのではないだろうか。
代々木アニメーション学院は、大魔神・佐々木主浩さんが学園長に就任し「佐々木アニメーション学院」に(http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000013328.html)。もともと、同校は昔から「佐々木アニメーション学院」に間違われることが多かったことからこの企画を思いついたそう。期間は3日、全国に散らばる10人のプロジェクトチームが協力し、佐々木主浩さんに交渉。大魔神は快諾だったという。
タカラトミーは4月1日 0時から1時間に一回嘘をつき続ける「24時間嘘マラソン」を敢行。SHARPと共同開発した「家庭用全自動オプティマス」(プラズマクラスター洗濯機搭載、炊飯器にも変形など)を発売したり、商品に「子どもたちの夢」が混入したことが発覚しお詫びしたり、採用の最終面接は「黒ひげ危機一髪」にするなど、おもちゃメーカーらしく、遊び心溢れるネタを次々投下した。中でも、“リカちゃん人形の箱詰め風景”のネタは、実写で画像を作り込み、大人もクスッとさせる見事なリカちゃんジョークを企画。「リカの身長は142cmよ」と微笑むリカちゃんの後ろでスタッフが巨大なダンボールを組み立てている画像(https://twitter.com/bonjour_licca/status/583071326170038274)には10人のスタッフが関わったという。
「呪いのTカード」(http://tsite.jp/tpointpark/cpn/4bk2015/web/)というホラー映画の予告動画を制作したTカードは、約2カ月の期間を費やし、10人のスタッフが動いた。3分47秒ほどの動画だが、最後に衝撃的なオチがつき、ショートムービーとして楽しめる。
クラフトビールメーカーのサンクトガーレンは、弁当の仕切り「バラン」に含まれるわさび成分を抽出した「バランエール」(http://www.sanktgallenbrewery.com/news/20150401.html)を販売。これはネタではなく、1日限定で実際に通信販売もされた。「バランを使用したという部分は冗談ですが、ビールがワサビ風味なのは本当です」とのこと。構想は約1年、制作期間は約1カ月、ウェブ制作は2人、商品制作は6人だという。