恋愛しない人にも”恋愛機会”をもたらす
そのほかの悩みでは、「会っている男性をいいと思っているけれど、向こうがなかなか決めてくれない」「誘ってくれる人がいるけれど、決め手がない」「そもそも人を好きになれない」などがあった。
聞いていて私が感じたのは、「これって普通の恋愛の悩みと同じじゃないか」ということだ。
「お見合いならでは……」というよりも、これらに限って言うならば、普段から女性同士でおこなう恋愛の悩みとほぼ変わらない。
それだけ今や、お見合いがポピュラーになっているということで、もはや、お見合いは特別なものではなく、「出会いのいちツール」として確立されている……ということなのかもしれない。
とはいえ、普通に生活をしている以上に、確実に「出会い」の数は増える。
そう思わされたのは、彼女たちの話を聞いたのと並行して、実際のお見合いカップルをこの目でたくさん見たからだ。
休日のホテルは”お見合い真っ盛り”
実は、今回の朝活で、私が一番驚いたのは、「休日のホテルには、こんなにもたくさんのお見合いカップルがいるのか」ということだった。
申した通り、私は、この日、主催者のお手伝いをするという名目で参加させていただいていたので、参加者たちの送迎や、飲み物の注文でたびたび、席を中座した。
すると、立ち上がった瞬間に、周囲のお見合いカップルが目に入り、さらによく見ると、ほかのお客様もほとんどがお見合いカップルだったのだ。しかもお見合い以外で多かったのは、「相談所の人と、入会を勧められている人」の組み合わせだったのも、ちょっと衝撃的だった。
この日のホテルには、ほかにも喫茶室が2つあったので、送迎中に覗いてみたら、朝食時間を終えたころには、やはりお見合い客がほとんどという状態になっていた。さらに、この後、取材でたびたび訪れることになるほかのホテルでも、休日に限って言えば、喫茶店は同じようにお見合いカップルが多数を占めていた。