インドネシアではバイクタクシー
「ゴジェック」が台頭
この配車サービス、実はグラブタクシーとウーバーでは終わらない。インドネシアのジャカルタでは交通渋滞がひどく、下手すると、タクシーに乗っても、1キロ進むのに30分かかる場合もある。こんな時に活躍するのが、原付バイクのタクシー「オジェック」だ。
このオジェックを、グラブタクシー同様、スマフォアプリで利用できるようにしたのが「ゴジェック」である。仕組みはグラブタクシーと全く同様だ。
グラブタクシーもジャカルタに進出し「グラブバイク」というサービス名でローンチしているが、ジャカルタではサービスのリリースを先行したゴジェックが主流だ。
ゴジェックで注目すべきは、配車サービスを超えた流通プラットフォームであることだ。つまり、原付バイクのネットワークを押さえてしまった彼らは、人の移動だけではなく、あらゆるオンデマンドの移動に対応しようとしている。ゴジェックのトップ画面では、現在郵便物や食べ物の配達も受け付けている。ジャカルタの渋滞を避けながら、すぐに配達してくれるこのサービスの需用が大きいことは容易に想像できよう。
オンデマンド、そしてシェアリング・エコノミーの移動/物流サービスは、もはや東南アジア市場で欠かせない存在になりつつある。ASEANの巨大市場の覇者になるのは誰か-。今日も明日も目が離せない。
※本連載では、シンガポールを拠点に、東南アジア全域で活動するベンチャーキャピタル、IMJ Investment Partnersの現地取材を通して、ASEANスタートアップの最新情報をお届けしております。本連載、並びにIMJ Investment Partnersへのお問い合わせはこちらからお願いします。
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