英国のタイムズ・ハイヤー・エデュケーション(Times higher Educatin「THE」)が、9月30日に発表した世界の大学ランキングによると、東京大学は2014年の23位から43位に。京都大学は59位から88位へと大幅にランクを下げた。日本のエリート層を養成すべき名門大学のランキングの低さをあらためて浮き彫りにする形となり、文部科学省など関係者にショックを与えている。
大学の世界ランキングは、「THE」のほかにいくつかあるが、世界で最も注目を集めるランキングの一つだ。評価基準は「教育」「研究」「論文被引用数」「産業界からの収入」「国際性」の5つ。
「THE」はこのうち「国際性」のウエイトが高いと言われており、外国人教師が少ない、外国語の授業が少ない日本の大学は「国際性」のポイントが低くなりがちだった。
文科省はリーダーとなるグローバル人材を育成するため、昨年9月に「スーパーグローバル大学(SGU)」を採択。世界の大学「トップ100」入りを目指す「トップ型」に認定した13校の大学が今回どうなるか、関係者は注視していた。
ところが、発表された結果を見ると、13校のうち「トップ100」に入ったのは東大と京大の2大学のみで、東北大学と東京工業大学が201位〜250位、大阪大学が251位〜300位となった。
私学の名門慶應義塾大学は501位〜600位。早稲田大学は601位〜800位とランキングとはいえないほどの低い評価となった。
「THE」のトップ10には、昨年と同様に欧米の名門大学の名前が並んだ。首位は5年連続で米カリフォルニア工科大学。2位が英国のオックスフォード大学。3位が米スタンフォード大学、4位英ケンブリッジ大学、5位米マサチューセッツ工科大学(MIT)と続く。