定年バックパッカー海外放浪記

2016年4月24日

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高野凌 (たかの りょう)

定年バックパッカー

1953年、横浜生まれ。神奈川県出身。大学卒業後は商社、メーカー勤務を経て2013年定年退職。2014年春から海外放浪生活を始める。放浪歴は地中海、韓国、インドシナ半島、インドネシア、サンチアゴ巡礼など。サラリーマン時代は主として海外業務に従事。ニューヨーク、テヘラン、北京にて海外駐在を経験。身長170センチ、57キロ。獅子座。A型。現在2人のご子息は独立し、夫人との2人暮らし。孫1人。

 休憩所でほっとする間もなく、今度はボーイがバイクタクシー料金を精算しろと言ってくる。ドイツ人は言われるままに金を払う。私はボーイに向かって「冗談じゃない。バス料金はホーチミンからプノンペンのバスターミナルまでをカバーしている。バスが勝手に出発したのは契約違反だ。お前が払え!」と一喝。バイクタクシーのドライバーにボーイを指差して清算させた。

 それからバスは一時間走行して大河の前でフェリーを待つために停車。トイレ休憩をしている間にバスはまたしても見切り発車。フェリーが出発すると乗り遅れた3人の外人客が埠頭で叫んでいる。結局彼らは漁船をチャーターして大河を渡ってバスに追い着いたが。

ホーチミン髭の老人、プノンペンの下町で

 午後5時。プノンペンの中心街のバスターミナルに到着。宿まで1時間ほど歩く。ごみ捨て場となっている河原の外れにある安宿街を歩いていると「コンニチワ」と声をかけられた。

 ベトナム独立の父ホーチミンのような髭を生やした痩身の老人である。日本人らしい。今晩地元の家族が夕食を用意してくれるので一緒に食べないかと誘われた。その老人、OT氏は64歳。年金生活者であるが家族がいないので、2年前にベトナムに来たという。64歳というと私より3歳上だが80歳くらいに見える。

 ベトナムのハノイを拠点にしているがカンボジアも気に入ったので過去一年は半分くらいプノンペンのこの下町で暮らしているという。物価が安く暮らしやすい東南アジアに流れてくる日本の年金生活難民が増えていると聞いていたがOT氏もその一人のようだ。

 OT氏が長逗留している安宿のオーナー一家が夕食に招待してくれたとのこと。料理を準備している間に男たちや子供が集まってきてビールを飲もうということになり雑貨屋に買いに行く。缶ビールを1ケース、瓶ビールを1ダース買うがOT氏は持ち合わせがないというので2000円程の代金を支払う。

 川魚と野菜のバーベキューとビールで夕食。わいわいがやがやと賑やかであるがまったく誰が誰だか状況が分からない。OT氏は片言の現地語で対応していかにも楽しそうである。

サイゴンの屋台で特盛定食&冷えたビール、バナナのおまけ付き

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