ティンティンやフィフィの夢見る将来は10年後、20年後にはエミーの抱えている現実のようになるのではないか。エミーと話しながらティンティンやフィフィのことを思い出していた。
「私、今度は日本の田舎で暮らしたいの。TVで見たけど日本の農村は美しくて豊かで素晴らしいわ。日本の農家はお嫁さんが来なくて困っているんでしょ。インドネシアの次は日本に行くから連絡するわ」。エミーのこの言葉を聞いて中国女子が怖くなった。
愛の伝道師、フランスのボヘミアン画家JPに聞く当世中国女子事情
舞台を2014年12月のインドシナ半島迷走の旅の続きに戻す。タイ北部の古都チェンマイである。
2014年12月19日 チェンマイのゲストハウスで3人部屋の壁側に寝ていたフランス人と暇なのでおしゃべりをした。得体のしれない人物で45歳くらいか。かなりの話好きのようだ。問わず語りにしゃべりまくる。
ニックネームはJP、つまりジャン・ピエールの略だ。「自分の年代ではジャン・ピエールはきわめてありふれた名前なんだ。だからJPとニックネームで呼んでくれ」という。JPはパリの資産家の家庭の出身で恵まれた青春時代を過ごした。子供のころから絵が好きで定職についたことはない。世界中を旅行して絵を描くという人生だ。今は中国雲南省の風光明媚な村に住んで絵を描いている。スポーツ好きで自転車で旅行するのが趣味。今回も雲南省からラオス、タイ、ミャンマーと数カ月ゆっくりと旅する予定。
たまにパリに戻って絵を売る。パリの生家の邸宅を貸しているのでかなりの賃貸収入があるようだ。パリには長年付き合っているガールフレンドがいるが今のところ結婚は考えてない。
中国の話をしていたら当世中国女子事情についてJPは語りだした。JPは際立ってハンサムではないが自転車やバドミントンが趣味で引き締まった体形である。それなりにもてるだろうと推測したが、中国女子からは未婚既婚を問わず熱烈なアプローチを受けて当惑することがしばしばという。