2022年12月10日(土)

華麗なるハリウッド映画

2016年4月30日

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 そんなアカデミー協会がなんとも粋なアカデミー賞授賞式を行ったのが第74回(2002年)で、司会がウーピー・ゴールドバーグ、主演男優賞がディンゼル・ワシントン、主演女優賞がハル・ベリー、そして名誉賞をシドニー・ポワチエまでが受賞していてまさに今回のアカデミー賞は“黒人スターの日”だったと話題になったこともあった。

ノミネーションの成否かかる“ブランチ”

 このアカデミー賞を仕切っているのが堂々たる名称を持つ“映画芸術科学アカデミー”で映画産業における芸術と科学発展を図るためアメリカ映画産業に従事する人たちによって結成された団体。この非営利組織であるアカデミー協会が年を重ねるごとにだんだんと力をつけ大きく育ち主たる仕事がアカデミー賞の運営となっていた。

 その内容とは協会に属する17のブランチにそれぞれ席を置く各人の投票によってまずブランチでのノミネーションが決まる。例えば、今年のベスト・アクターはゲーリー・クーパーだと思うと最大の会員数を誇るブランチの俳優組合に所属する俳優はクーパーに貴重な1票を投じる。(自分の名前を投票する人も過去にはいた)。その後合計6000に及ぶアカデミー協会のブランチ・メンバー全員がアカデミー賞24部門でのトップを選ぶために投票することに。その結果各部門で1位をとった俳優やスタッフや作品などがオスカーを手にするシステムになっている(作品賞は最初からメンバー全員が投票)。

 各ブランチの中でも俳優部門のブランチの会員が一番多く監督、脚本家、技術部門、プロデューサー部門のメンバーと続くわけだが現在の全メンバー数が先に述べた如く約6000人になっている。投票権を持つアカデミー会員の正式な数はいまだに発表されていないのが現状だ。

 資料を探っていくと1927年の第1回メンバーの数は36人。1932年は1200人。1936年には何と40人(会長のフランク・キャプラが不正が横行する堕落したアカデミー協会を革命的に大ナタを振るってのこの会員数)と大幅減員の時もあった。1959年は2084人。1968年では3030人。最近では5600~6000人だろうと推測される。2016年は6000人余と地元新聞のロサンゼルス・タイムズが発表している。この6000人近いメンバーの中に“メンバー アット・ラージ”という500人余りの無任所の会員がいて実はこれが摩訶不思議な存在でどうも作品賞だけに投票できる権利を持ってるという全く奇々怪々の組織であることも認識しておいてほしい。

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