定年バックパッカー海外放浪記

2016年5月2日

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高野凌 (たかの りょう)

定年バックパッカー

1953年、横浜生まれ。神奈川県出身。大学卒業後は商社、メーカー勤務を経て2013年定年退職。2014年春から海外放浪生活を始める。放浪歴は地中海、韓国、インドシナ半島、インドネシア、サンチアゴ巡礼など。サラリーマン時代は主として海外業務に従事。ニューヨーク、テヘラン、北京にて海外駐在を経験。身長170センチ、57キロ。獅子座。A型。現在2人のご子息は独立し、夫人との2人暮らし。孫1人。

 さて広州白雲空港に到着して入国管理手続きのため順番待ちをしている時に、はっと気づいた。中国ではビザなし入国では観光目的の滞在許可期間は15日である。しかし延長は可能なはずだと思っていた。出張で何度か現地で延長した記憶があった。さらに再延長が不可となると香港やマカオなど近くの外国に一旦出国したこともあった。大慌てで「地球の歩き方」をチェックすると事前にビザを取得して入国した場合には30日間を一回限り延長できると書いてある。但し書きで“ビザなし入国の場合は通常延長申請そのものが受付けられない”ので注意するよう書いてある。さらに“申請場所によってはビザなし入国でも延長申請できたケースもあるようだ”と補足されている。いずれにせよ帰国フライトは42日後なので覚悟を決めて大理や麗江などの大きな都市で申請することにした。そこでダメなら雲南と国境を接するベトナムかラオスあたりに一旦出国して再入国するのも一案と考え直した。

計算したら旅行資金も心もとなく前途多難

 税関を通過してから空港内の四軒の両替ショップをすべてチェック。なんだかんだとレートが悪い。結局1元あたり20円弱である。3年前の北京駐在時は15円くらいであったから、予想外に元高が進行している。他方で中国通貨人民元はドルにリンクしている。対ドルでは日本円は大きく動いているので取り敢えず空港では1万円だけ両替して円高局面で大きく両替することにした。この作戦は奏功してその後、昆明や大理の中国銀行で両替したら平均で1元あたり18円50銭以下の調達コストとなった。

広州市内の大衆食堂にて三肉二菜一汁の定食15元なり

 ビザの次に心配になってきたのは旅行資金である。昨年11月から年末までミャンマーを旅行していたので中国辺境部であれば物価水準はミャンマーより若干高い程度であろうと予測していた。42日程度であれば9万円の現金を持参すれば十分と判断。さらにクレジットカードのキャッシングで最大5万円相当の人民元を引き出せるので旅行資金は余裕があると計算していた。

 ところが広州市内に移動して夕食のため飯屋をチェックすると一食あたり最低でも20元(400円弱)である。散々探し回って15元(300円弱)で三肉二菜一汁(肉入りおかず三品、野菜・豆腐などのおかず二品、スープ、大盛ご飯)の定食屋を見つけて感激した。おかずの盛りも十分であり実恵〔シーフイ〕(安くて充実していてお得)であった。結論から述べると42日間の旅行中この定食がコスパ的には最高であった。それでもミャンマーより四割以上高い。瓶ビール大瓶は5元(100円)なのでやはりミャンマーより3割以上高い。中国の地方都市では外国発行のクレジットカードはほとんど利用できないので、交通費や宿泊費を概算すると旅行資金が心もとない。結局、中国上陸早々に海外旅行で最重要アイテムであるビザと旅行資金の二つとも危ういことを思い知らされたのであった。

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