定年バックパッカー海外放浪記

2016年4月17日

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[ベトナム・カンボジア・ラオス・タイ]
(2014.10.25-12.29 65days 総費用18万円)

ニャチャンからダラットまで、バスの車窓から

 11月12日 昼下がりの峠を年季の入った日本製中古バスはダラットに向かって喘ぎ喘ぎ登っていた。どこまでも青い空に白い雲が浮かんでいる。車窓からダラット方面の景色を眺めていたが遠近感も色彩感もないモノクロームの世界が映っている。ジュリエットと別れてからの精神の空洞化は予想以上であった。

街からバスで小一時間で渓谷へ

 その日の朝、9時過ぎにニャチャンの小さなバス・ターミナルでジュリエットと別れた。前夜から彼女は口数が少なく物思いに沈んでいるようだった。バスの乗車口の前で私は彼女に「Have a nice trip. Take care!」と常套句を口にして軽く握手して見送った。ジュリエットはずっと下を向いたまま無言でバスに乗った。泣き顔を私に見られたくなかったのだろう。

 私は車窓から景色を眺めながら前日の11日昼過ぎにホイアンを出発してからニャチャンでジュリエットと別れるまでの出来事をほろ苦く思い出していた。

カナダの建築家の青年

 ホイアンからニャチャンまでのバスはジュリエットと一緒のバスであったが混んでいて離れ離れの座席になってしまった。ホイアンからニャチャンまで20時間ちかく一緒のバスで移動したがバスの中では話はできなかった。夜8時頃に街道沿いのバス休憩所兼レストランに夕食のため停車した。

 バスの乗車口近くに座っていたジュリエットは先にレストランに入っていった。私はレストランで彼女を見つけると彼女の横に座った。白人の青年が同じテーブルの彼女の正面に座っていた。青年はジュリエットに話しかけているが、彼女は少し戸惑ったような表情で応じていた。バスで青年は彼女の隣に座っていて二人は知り合ったようだ。

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