このアルマニと名乗る男はこれまでにもフェースブックに登場しており、ドイツ国籍のIS戦闘員ではないかと見られ、顔を映さずに自動小銃を手にする自分の姿も掲載している。男はISの事実上の首都であるシリアのラッカ周辺に精通しており、これまでもフェースブックを通じてISへの献金を呼び掛けてきた。
男が今回のオークションに自分の「奴隷」を出したのか、他の戦闘員の代行でやっているのかは明らかではない。この女性らの写真は有害物として、短時間でフェースブックの管理者に削除された。
給与の半減が影響か
アナリストらによると、ISはイラクで占領地の45%、シリアで20%をそれぞれ失い、軍司令官のオマル・シシャニや指導者バグダディに次ぐナンバー2のハジ・イマムら幹部も約半数が死亡。米軍の攻撃で20カ所を超える現金貯蔵庫や多数の石油関連施設が破壊され、資金源に打撃を受けて活動資金に窮するようになっている。しかもラッカ制圧作戦も開始され、戦闘員らが浮き足立っている。
このためISは戦闘員の給料を半減したが、戦闘員には強い不満が広がっていると伝えられている。アルマニがネット・オークションに行ったのはこうしたカネ不足が動機になっている可能性が強い。