2024年11月22日(金)

WEDGE REPORT

2016年8月9日

米英仏特殊部隊の暗躍

 リビアに潜入しているデルタフォースなど米特殊部隊は数十人程度の小規模な部隊と見られており、対IS戦の助言のほか、民兵軍団の有能性を探り、米国が支援できる組織の特定を進めていると見られている。英国の特殊部隊も同様に小規模なものにとどまっているようだ。

 フランスがリビアに特殊部隊を派遣していることは7月まで知られていなかった。ところがリビア東部で、フランス兵が乗っていたヘリが攻撃を受け、兵士3人が死亡したことから、特殊部隊が活動していることが明らかになった。しかも、このヘリは暫定政府に反対している世俗派の将軍所有のものだったとの報道もあり、各国特殊部隊とリビア各派との複雑な関係も浮き彫りになった。

 ルモンド紙によると、昨年11月にナビル・アンバリというISの幹部が米空爆によって死亡したが、これはフランス特殊部隊が主導した作戦だった、という。アンバリはリビアの海岸でエジプトのコプト教徒21人の首を切断した集団処刑を実行させた人物とされている。シルトのIS壊滅作戦が難航すれば、こうした特殊部隊の極秘活動が活発化する可能性が高い。

  
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