したたか者の流儀

2016年11月4日

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 日本の個人金融資産は1700兆円だと日銀は言っている。そのうち半分強が現金・預金だ。920兆円もの金が金利もつかずにドテッと昼寝をしていることになる。米国や欧州は小切手が不渡りにならない程度しか現金を持たない。残りは投資をしている。

 日本は定期預金の金利がかつてのように5%であれば、預貯金でもよかったであろう。その金は、銀行から間接金融として資金がいくらでも必要な企業に貸し出されて、国民経済はうまく回っていた。現在は企業側にも現預金が数百兆円もたまっている。

 銀行は、かつては預金総額に近い金額を融資に回していたのだ。この比率を預貸率と呼び、100%が目安であった。ところが現在は、半分程度まで下がっている銀行も多い。

 優良企業は金余りで投資対象不足で資金は必要ない。仕方なく銀行は国債を買い込んでいた。10年国債の利回りはこの20年間2%以下で推移している。この頃はゼロを割ってきている。いまこそ貯蓄から投資にシフトするしかないと思うがいかがであろう。

投資の極意

 そこで、投資の極意を一つ。資金が少ない人は、これぞという投資対象に、なくなってもどうにかなる金額をすべてつぎ込むことだ。10万円が年率3%で増えても、体勢に変化はない。一時のヤフーやソフトバンク株は数十倍数百倍にもなっている。逆に、数千万円もの資金があれば、あらゆる投資対象に少しずつ投資することが正解だろう。それでもリーマンショックの時はすべてが下落したことも忘れてはいけない。そのときにも慌てず騒がずが、肝要だ。

 集中だろうが、分散だろうが、日本の株式を保有する限りにおいては、楽しいおまけがつく場合も多い。わずかに数万円の投資で、デパートなど割引優待や、株主総会の出席権利総会土産、懇親会、果てはスーパー内の株主お席などなど、一度株主の楽しさを知ると止められない。

 日本には既にのべ5000万人の個人株主がいる。数銘柄保有している個人も多いので正味2000万人近い我が同胞は株式を保有していることになる。金額ベースでは100兆円内外となろう。まだ850兆円以上の現金が銀行に眠っているのだ。クレジット・カードの決済に200兆円残しても、自国の株式市場時価総額500兆円を丸ごと買う金が銀行で寝ている不思議の国が“日本”であろう。電車の中で、投資がうまくいっていないと騒いでいたお父さん、もう一度戦略を立ててみてはいかがだろう。BESPOKEで自分に合ったスタイルで。きっと喜ぶ日が来ます。今度こそ10年後の投資の日には。

  
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