2024年11月25日(月)

古希バックパッカー海外放浪記

2016年12月18日

 未経験の学生たちは身を乗り出して詳細を聞き出そうとする。まさにワーホリ信仰である。ワーホリは先進国がいわゆる3K仕事に従事する若年単純労働者を確保するために期限付きで若年外人労働者を受け入れる制度であると私は理解している。

 従ってどこの国でも農業の収穫作業や皿洗いなどの単純作業、ウェイトレスなどの接客業などがワーホリの主要対象職種となっている。こうした業種の仕事を半年や一年やればそうした単純労働に必要な英会話力は十分に習得できるであろうが、多少なりとも高度で専門的な仕事で必要となる英語力には程遠い。

若い邦人バックパッカーの夢は
「海外での仕事」「語学を生かした仕事」

17世紀に建設されたラバトの聖パウロ教会(聖パウロの腕が安置されている)

 過去2年半の海外放浪で数多くの日本人バックパッカーに出会ってきた。日本人のバックパッカーといっても三種類に大別できるようだ。

夕暮れのビルグの町の聖ヨハネ象。日没後に赤いグラスのキャンドルが灯される。

 一番目は学生、または卒業後でも25歳くらいまでの【若者バックパッカー】である。学生の場合は休学して長期旅行をしているケースも多い。彼らは将来正規雇用の職業に従事することを目標にしている。

 二番目は【職業人バックパッカー】である。30歳前後から45歳くらいまでの年齢で主として日本でアルバイト、派遣労働など非正規雇用形態で稼いで資金が溜まると長期海外旅行に出かけるというパターンを繰り返しているのが職業人バックパッカーである。ワーホリの年齢制限が通常30歳であるのでワーホリで旅行資金を稼いでいるバックパッカーもいる(注:オーストラリアが最近ワーホリの年齢制限を35歳に引き上げると発表した)。

 この職業人バックパッカーの場合は男女ともに結婚を考えていないか断念している人が大半である。結婚よりも世界旅行を優先するという強い価値観を持っている。

 三番目は私のように【退職オジサンバックパッカー】である。最近は早期退職者もいるので年齢は50歳以上で70歳くらいまでか。すこしずつ増えてはいるようだがまだまだ少数派である。旅行資金は退職金、年金、配当金などである。


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