クルージング・ヨットの世界
10月11日 ヴィオトリーゾ要塞の付近のヨットハーバーをぶらぶら散策。日本ではなかなかお目にかかれない大型クルーザーが並んでいるのは壮観である。おそらく大富豪がオーナーなのであろう。
一隻の大型クルーザーの船尾で作業しているクルーを見ると少年のようだ。声をかけると手を休めて挨拶する。彼は18歳で3か月前からこの大型クルーザーに乗り組んでいるという。乗組員は通信士やコックも入れて20人。オーナーの部屋の他にゲストルームが20室、ダイニングルームやボールルーム、そしてヘリポートまでそなえている。
オーナーはロシア人で金融関係の会社を経営している。数か月に一回くらい取引先などのゲストを招いて昼間はクルーズして夜はパーティーをするという。
このような大型クルーザーは別世界であるが、30~50フィートくらいのセーリング・ヨットが並んでいるハーバーを歩いているとヨットの船尾の日除けの下でドイツ人やイギリス人などのヨーロッパ各地からの観光客のグループが賑やかにビールやワインを飲みながらランチをしている。聞いてみると大半のヨットはレンタル・ヨットのようだ。
ヨーロッパから来た4~8人くらいの観光客のグループが一隻のヨットを業者から数日から一週間くらいレンタルするのである。ヨットは数人のプロのクルーが操船するのでゲストは入出港の際に少しお手伝いするだけのようだ。ヨットハーバーの管理事務所で聞いたらこうしたレンタル・ヨットはヨーロッパでは一般的であり人気リゾートのヨットハーバーには必ずこうしたレンタル・ヨットを運営している業者があるという。
シシリー島の港町ポッツアーロのコールドシャワー
10月12日 マルタのバレッタのグランド・ハーバーからフェリーボートで数時間、シシリー島のポッツアーロ港に到着。前夜はバレッタのグランド・ハーバーにあるフェリーボート乗り場の事務所の裏庭で野営。一晩中港湾の荷役作業と大型トラックの騒音に悩まされ寝不足。フェリーボートで地中海の船旅を楽しむどころではなくソファで爆睡。ポッツアーロ港で係員に起こされてやっと目覚めた次第。
ポッツアーロの町まで30分歩きバス停に到着。海水浴場の脇にシャワーが並んでおりアフリカ系の若者がシャンプーしたり体を洗っている。アフリカからの出稼ぎか移民であろう。バスの待ち時間が2時間もあるので私もシャワーで沐浴。日差しが強いのでコールドシャワーが気持ち良い。