空腹が苦痛なダイエッターにも
野菜に含まれる食物繊維はしっかり噛まなければならないために満腹感が得やすく、消化に時間がかかるため腹持ちがよい、などのメリットがあります。また、赤や緑、紫などの鮮やかな彩りも見た目の満足感をアップさせるため、ひもじい思いをせずにダイエットを楽しむことができます。
自宅でしっかり食事ができる休日などには、ぜひ野菜を蒸したり、スープや鍋にたっぷり入れたりして食べるようにしましょう。また、野菜に含まれる栄養素には、油との相性がよいものもあるため、野菜炒めにしたり、ノンオイルのドレッシングにオリーブオイルをプラスしてサラダにかけるなど、いろいろな調理方法で旬の野菜を楽しんでみてはいかがでしょうか。野菜の持つパワーを余すことなく取り入れることができます。
便秘知らずの快適ダイエット
さらに、食物繊維はダイエット中に陥りやすい便秘を防いでくれます。
食物繊維には2種類あり、それぞれが違う働きをしていることを理解して上手に取り入れるようにしましょう。
一般的に食物繊維というと、ゴボウやセロリなどのスジを思い浮かべますが、これらは不溶性食物繊維といいます。不溶性食物繊維は水に溶けませんから、水分を吸収して腸の内容物(便)のかさを増やし、腸の蠕動運動を活発にします。
もう一つの水に溶ける食物繊維を水溶性食物繊維といいます。水溶性食物繊維は、昆布やワカメ、果物などに多く含まれ、水分を吸収してゲル状になり、排便をスムーズにする働きがあります。
いずれも便秘の予防に欠かせない食品ですので、毎食、野菜や果物を欠かさず食べるよう心がけてください。
私がサポートしている若いアスリートの中にも、野菜は準備が面倒だから食べないという人がいます。
しかし、それでは肝心の体重や体脂肪率のコントロールができません。そこで、ミニトマトやきゅうり、冷凍野菜、コンビニのお惣菜などを買っておき、すぐに食べられるよう準備しておくことをすすめています。あまり難しく考えず、手近なところで野菜をとるようにすればよいのです。
難しいうえにお腹ペコペコのダイエットは長続きしません。たくさん野菜を食べて、健康的にダイエットをしていただきたいと思います。
(編集・鮎川京子)
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