2024年11月22日(金)

進化する「食」

2016年12月4日

基礎代謝アップでダイエット

 「ダイエットのためには基礎代謝量を上げる必要がある」。ダイエットをしている人なら、“耳にタコ”といった話かもしれませんが、ここでもう一度おさらいしておきましょう。

 人は寝ているだけでも心臓が収縮したり、呼吸をしたりしてエネルギーを消費しています。この生きるために必要な最小限のエネルギー量を基礎代謝量といいます。運動をしたり仕事をしたりしている時のエネルギー代謝のほうが多いと思っている人がいますが、実際には1日の消費エネルギー量のうち、基礎代謝量は60~80%を占めています。

 中でもエネルギーを最も消費するのは筋肉です。筋肉が衰える中高年になると、基礎代謝量が低下して太りやすくなり、ダイエットをしてもやせにくくなります。中高年になるにつれ、なんとなくお腹のまわりがたるんできたというのは、まさに基礎代謝低下のせいなのです。

 スポーツジムでは多くの人がマシンを使って筋力トレーニングをしていますが、筋肉がつけば基礎代謝量もアップし、たくさん食べても太りにくくなります。筋肉の量を増やすことがダイエットになるわけではありませんが、やせる体質をつくるには効果的な方法です。

 そうはいっても、多くの人は「運動はしたくない。面倒だ」、というのが本音ではないでしょうか。

 そこで注目したいのが野菜です。

野菜ファーストで肥満ホルモンの増加をストップ

 食事によって糖質をとると、しばらくして「血糖値」(血液中のブドウ糖の濃度)が上昇します。血糖値が上昇すると膵臓からインスリンというホルモンが分泌されます。これによって、臓器は血糖を取り込んでエネルギーとして利用したり、蓄えたりします。しかし、インスリンには使い切れなかった血糖を脂肪細胞にため込み、体脂肪として蓄える働きもあります。インスリンが肥満ホルモンと呼ばれる所以です。

 インスリンが分泌される量は糖質の摂取量と糖質の種類、食べる順番などによって変わります。

 一般的に食べる量が多くて、精製されたショ糖(砂糖)や食パンなど吸収が早い食品をとると、一気に血糖値は上がり、インスリンも大量に分泌されます。これが曲者です。


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