WEDGE REPORT

2017年2月3日

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田村明子 (たむら・あきこ)

ジャーナリスト

盛岡市生まれ。1977年米国に単身留学し、1980年から現在までニューヨーク在住。著書に『ニューヨーカーに学ぶ軽く見られない英語』(朝日新書)、『知的な英語、好かれる英語』(生活人新書)、『女を上げる英会話』(青春出版社)、『聞き上手の英会話』(KADOKAWA/中経出版)など。翻訳書も多数。フィギュアスケートライターとしても知られており、『挑戦者たち-男子フィギュアスケート平昌五輪を超えて』(新潮社)で2018年ミズノスポーツライター賞受賞。

トランプ政権はどこまで暴走するのか

 もっとも残念ながらニューヨーカーたちがどれほど力作のプラカードを作ろうとも、今のところトランプ本人も側近も耳を貸そうとする気配は無い。

Women’s March(筆者撮影)

 話し合いも歩みよりも遮断し、国民投票総数や、就任式の集客数など、不都合な事実は全てメディアによる捏造と逆ギレするのがトランプ政権の一貫した姿勢なのである。
突拍子もない新語も登場した。

 トランプの大統領就任式に集まった観客数は「過去最大だった」とスパイサー報道官がプレス会見で語ったが、航空写真や地下鉄の乗客数の記録から、それは事実とは程遠かったことがわかっている。

 NBCのニュース番組に登場したトランプの側近顧問、ケリーアン・コンウェイがそのことについて司会者に聞かれると「彼はAlternative Fact(代替的事実)を言っただけ」と庇ったのである。司会者のチャック・トッド氏は一瞬絶句。「Alternative Fact? それは単なるウソではないか」とやり返した。

 このAlternative Factはたちまち美味しいネットネタとなり、猫が犬だと主張しても、馬を宇宙船だと言おうとも、それはAlternative Factに違いないとソーシャルメディアを賑わせている。

 早速urbandicionary.comにも登録された。その説明は以下の通りだ。

 When truth is so unfavorable to a pathological liar, that they must invent a whole new category of lies to describe their nakedly intentional acts of deception.
(虚言癖のある人間にとって真実が都合悪い場合、意図的な詐欺行為を形容するために生み出された新しい種類の嘘)

 このトランプ政権、いったいどこまで暴走するのか。笑い事ではないのである。

  
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