2024年12月22日(日)

古希バックパッカー海外放浪記

2017年8月6日

(2016.6.18.~9.14 89日間 総費用18万2000円〈航空券含む〉)

インドを体験しなければバックパッカーとしては半人前?

 私は2013年に定年退職して2014年3月から海外放浪旅を始めた。基本的に3カ月海外放浪して日本に戻り数週間で雑用を片付けてから再び3カ月の海外放浪に出かけるという生活パターンを繰り返してきた。振り返ってみると行き先はヨーロッパ、東南アジア、中国、米国でありバックパッカーの定番であり聖地ともいわれるインドが抜けていた。

インディラ・ガンディー国際空港とデリー市内を結ぶ地下鉄は近代的移動空間

 インドは約30年前の商社勤務時代にデリー、ボンベイに数回出張したが、目抜き通り以外は牛馬の糞とゴミが散乱しており街路を埋め尽くす自動車、バイク、人力車、人間の渦の喧騒に圧倒されたという強烈な記憶だけが残っていた。

 経済発展著しいIT大国と言われる現在のインドを歩かなければ世界の大きな部分を理解できないのではないかという思いからインド行きを決めた。

インド国鉄デリー駅からデリー市街地の高層ビル群を望む

ITエンジニアの語るインド的結婚感と将来の生活設計

 6月18日。羽田から経由地の上海虹橋空港まで隣席はITエンジニアの28歳のインド青年。来日2年半で平和島のマンションから都内の職場に通勤。ジャイプール出身のヒンズー教徒。都市部の出身であり両親も比較的自由な考え方という家庭で育ち、彼自身は牛肉、豚肉も食すという。

デリー駅の構内は人波が絶えない。床に寝たり座っている無数の人々

 彼には東京で交際しているインド人の彼女がいる。彼女は仏教徒で優秀なITエンジニアであり近い将来結婚したいと考えていた。ところが数カ月前に彼の両親が観光を兼ねて来日して数週間滞在したときに両親から故郷の同じカースト出身の女性との結婚を強く勧められた。

オールドデリーのメインバザールに向かう通り。人々が店を開ける準備をしている

 ヒンズー教徒の間では現在でも同じカーストの出身者と結婚するのが当然とみなされており彼の周囲でも大半は親が選んだ相手と結婚している。今回の帰郷は両親に仏教徒の彼女との結婚の承諾を得るのが目的だという。

ゲストハウスの屋上テラスから眺めるデリーの夕焼け。夕方で風がなく摂氏35度の空気は逃げ場がない

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