「ルート66なんて知らねえよ」シカゴ近郊の黒人街
4月7日。シカゴの摩天楼の下のルート66起点を出発してからHistric Route66のサインに従って市街地を走行していたが市街地再開発のために大きく迂回しているうちにルート66旧道に戻れなくなってしまった。
相棒のノブさんはグーグルマップで検索したルート66旧道を職人技で写真撮影してB4サイズ60枚にプリントした地図を用意していた。このプリント地図と現代の最新地図を見比べながらナビゲートするのである。当然カーナビも同時並行で見ながら現在位置を確認していくが、B4サイズの旧道地図では市街地の詳細な街路は読み取れないので迷子になってしまったのだ。
シカゴの摩天楼の中心地から車で20分程の市街地で通行人や住民は低所得層と思われる黒人が多い。何人もの通行人にルート66を尋ねても知らないという。考えてみるとルート66は1950~1960年の米国の白人社会繁栄のシンボルである。シカゴの黒人住民には何の関心もないのも不思議ではないと思った。
地域振興とシニアボランティア
4月18日(月)。ルート66旧道が通っているテキサス州北中部の田舎町Shamrock。1936年に建てられたガソリンスタンド&ドライブインが現在は博物館兼観光案内所となっている。
お年寄りのボランティアが親切に対応してくれる。ヘーゼル・ジャンセンさんは81歳、旦那はオランダ系、ヘーゼルさん自身はスカンジナビアと英国のハーフ。この観光案内所はルート66沿線でも屈指の人気スポットらしく年間なんと1万6000人もの観光客が訪れる。4月は比較的閑散としているがハイシーズンの7~9月には案内所は観光客で溢れかえるという。
ヘーゼルさんには娘が2人おり、1人は結婚して隣町にいるので毎週末に一家で遊びに来るという。それ以外ではお年寄り仲間と一緒にボランティアするのが一番の生きがいという。米国各地や世界各国からきた様々なゲストとおしゃべりできて楽しいという。
こうしたボランティアは町興しに貢献できるしシニアの方々の生きがいにもなり一挙両得だ。ヘーゼルさんのお話しを聞いていて、地元自治体による少しの工夫と予算でこうしたボランティア活動が活発になり地域振興と高齢者活性化につながる仕組みが理解できた。