10日で増えた体重は10日で元に戻す
次に押さえておかなくてはならないのが、ダイエットする「量」と「期間」。
つまり「何キログラム」くらいを「何日間」くらいで元に戻すのか、という計画。
これも、やせるためには「太ったのと同じ期間が必要」というのが原則だ。
もし「お正月前後の10日間で3キログラム太った」のであれば「その3キログラムを減らすのには約10日間が必要」ということ。
それを「3日間で3キログラム減らそう」などとは考えないこと。
逆にいうと、10日間で太った3キログラムは、10日間のうちに元に戻すこと! これを過ぎると、その体重が「自分の普段の体重」となってしまう。
この原則を一般的ダイエットに応用すると、もしあなたの体重が、20歳の時から15年かけて10キロ増えたのだとしたら、元の体重に戻すのには15年かかると考えるべき(早急に減らさないと重大な合併症に見舞われるリスクが高いのですぐに減らしなさいなどという医師の指導=治療方針がある場合などは別)。
多くの場合、15年の借金(10キロ)をひと月で返却(ダイエット)しようとするから失敗する。
「10日間で3キロを減らす」というのであれば、無茶なダイエット法は必要がない。
「おもちやおせちを食べすぎた」「朝から呑んでいた」「間食や夜食が明らかに増えた」「知人や友人との会食が続いた」など、普段とは異なる食習慣を元に戻すだけでよい。
この「緊急時のダイエット」は短期間であるし、それほどハードルが高くない。
この中の「自分で心あたりのあること」を実行することだけでも、10日間で3キロは落ちるはず。
じつは3キロというのはかなり大きな変化である。
平常時(お正月とかではなく)に減量するのであれば、もっともっと緩やかなペースが望ましい(10年で10キロなど)。
それでないと継続することが難しいために、挫折する可能性が高い。
しかし、「お正月前後の短期間で3キロ増えた」というのであれば、上に書いたような「明らかに心あたること」があるはずなので、ピンポイントに修正が可能。
ただし、その目標が達成されたら(3キロの減量に成功したら)この「緊急時のダイエット」はいったん取りやめ、元に戻すのが賢明。
もしダイエットを続けたいのであれば、もっと緩やかな「平常時のダイエット」に切り替えるほうがいい。
それはたとえば「主食(ご飯・パン・麺)を一口減らす(他の食事内容は変えずに)」「休肝日を連続して2日とる」「間食を食べない曜日を設ける」など、長続きするダイエット法だ。