2月11~16日に中東を歴訪したティラーソン米国務長官は、2月12日にエジプトを訪問し、シュクリ外相、シシ大統領と会談、米国とエジプトのパートナーシップ強化を確認した。シュクリ外相との共同記者会見でのティラーソン長官の冒頭発言の概要は、以下の通りである。
我々は、地域および安全保障上の共通の関心事項について生産的な議論をした。今年後半に実施することで合意した戦略対話を通じて、両国の協力関係を強化し、さらに、2+2(外務・国防担当閣僚会議)の可能性も探ることになろう。
エジプトは、ISISその他のテロ組織によるテロ攻撃と長年戦っており、我々はテロ攻撃への対処において、強固なパートナーであり続ける。
我々は、ISIS打倒への共同の関与を含む、テロ対策における協力を継続することで合意した。エジプトは、ISIS打倒の有志連合の当初よりの非常に重要なメンバーだ。エジプトは現在、シナイ半島でISISの脅威と戦っている。
我々は、エジプトにおける、人権の保護と促進の重要性、市民社会の重要な役割についても議論した。3月の大統領選については、米国は、透明で信頼性のある選挙プロセス、すべての国民が自由かつ公平に参加する権利を与えられることを支持する。
リビアについては、米国とエジプトは、信頼性のある平和的な選挙を実施するための国連の行動計画を支持する。安保理が12月14日に確認した通り、「リビア政治合意」が政治的枠組みであり続けなければならない。
我々は、シリアについても、国連主導のジュネーヴ・プロセスをどう強化し得るか協議した。エジプトは、反体制派の代表とダマスカスの中央政府との対話の支持において、非常に重要な役割を果たしてきた。
中東和平については、私は、トランプ政権はイスラエル・パレスチナ間の永続的な和平合意を達成することにコミットし続ける、と繰り返した。
我々は、両国の経済的関与をどう強化し得るか、民間部門が両国民に雇用と繁栄を創出することをどう支援し得るかについても話し合った。私は、シシ大統領の改革への一歩を認識し、歓迎する。米企業がエジプトへの投資を増大させ、エジプトで雇用と機会を創出することを望む。
米国は、テロとの戦いだけでなく、より安定した地域を作り出すことでも、エジプトと共にあることを約束する。
出典:Rex W. Tillerson,‘Press Availability With Egyptian Foreign Minister Sameh Shoukry’, Department of State, February 12, 2018)