4月17日―18日の日米首脳会談の後、日米首脳による共同記者会見が行われた。その中で、トランプ大統領は、経済分野について、次のようなことを述べた。
・232条のアルミニウム鉄鋼関税は、多くの国との取引材料になったし、支払いをしてくれたものもあった。何十億ドルもが国庫に入った。だから、これは重要なのだ。
・ソーラー・パネルには、30%の関税を課した。ソーラ―・パネル・メーカーが32あったうち、30は工場を閉め、2つは上手く行っていなかったが、関税を課してからは、2つはとても上手く行き、7-8の工場がオープン予定で、その数はさらに多くなるだろう。
・同じことが洗濯機メーカーでも言える。国中で洗濯機メーカーが消えつつあったが、関税を課したら、洗濯機工場がオープンし、その規模は拡大している。今や洗濯機と乾燥機は、一大ビジネスである。
・米国の労働者たちは、現在何が起こっているかを知っている。自動車メーカーは、メキシコから場所を移し、新たな工場をミシガン、オハイオ、ペンシルベニア及びケンタッキー州に建設し、工場建設は拡大している。多くのことが起こっている。我が国は、とても上手く行っている。そして、それは続く。
・我が政権の経済指標は、ずっと良い。アフリカ系やヒスパニック系アメリカ人の失業率も、女性の失業率も、低い。我々はこれらの成果を誇りに思う。
・ここ数週間、減税の効果も表れてきた。これは素晴らしいことだ。人々は今までお金を使ってこなかった分野にお金を使うようになった。とても嬉しいことだ。
そして、共同記者会見の最後には、トランプ大統領は、日本との経済関係に関して、記者の質問に答えて、次のようなことを述べている。
・米国は、日本に大きな貿易赤字を負っている。年間690億ドルから1000億ドルとまで言われる。いずれにしても巨額である。鉄鋼アルミニウムに関しては、232条を発動している。 もし日米間で合意に達することができれば、アルミニウムと鉄鋼の関税についても協議する。将来的には、関税を撤廃することができることを望む。
・しかし、今のところ米国には年間少なくとも690億ドルの対日貿易赤字がある。日本からは何百万台の車が輸出されるが、実質関税ゼロである。が、米国からはそんなに多くの製品は輸出していない。何故なら、貿易障壁やその他もろもろあるからだ。したがって、私と安倍総理は、今後短期間に色々と話すことがある。
・メディアはTPPについて正確に伝えていない。私はTPPへの復帰を望まないが、もし拒否できないような取引があるならば、米国として、私は復帰を認める。しかし、私は二国間が好きだ。その方が米国にとってより良い。米国の労働者にとってもより良い。私は、日本と直接の二国間協定を好む。米国は既にTPP11か国のうち6か国と(二国間)協定を結んでいる。したがって、米国は既に貿易取引をしているし、他国とも容易にできるだろう。
出典:White House ‘Remarks by President Trump and Prime Minister Abe of Japan in Joint Press Conference‘April 18, 2018 )