WEDGE REPORT

2018年6月25日

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韓国国民は何を見て票を入れたのか?
未来に対する希望か、文大統領個人への期待か

 この1年間の経済状況だけを見れば、今回の与党の圧勝は異例の結果だ。不況にもかかわらずここまで支持を得た原因は何だろうか。

 ある人は南北間の和解に向かう雰囲気、米朝会談の結果が大きな支持を得た原因だという。確かに経済状況以外に原因を求めたとすれば、それが最も大きな理由だろう。だとすれば、韓国人は現実の苦難よりも、未来に対する期待、そして願望から政権を支持したということになる。現在にはない何かを、未来に見出したのだろう。

 だが、その未来は、韓国人の目にしか映りえない未来のようだ。選挙前日の12日から18日までの韓国の総合株価指数が4日連続下落し、韓国証券取引所では外国人投資家が1兆4630億ウォンの株式を手放したからだ。つまり、選挙結果を見て不安を感じた外国人投資家たちが韓国株式市場から離脱したのだ。

 選挙直後に株価が下がることはさほど珍しいことではないが、今回の選挙のように与党が圧勝した場合、政局の安定に対する期待感から株価が上昇するのが通常の反応だ。例えば2008年4月、李明博元大統領の就任後に行われた最初の総選挙で与党が過半数を占め勝利を収めた際も政局安定への期待から株価が上昇した。今回のように、数日間連続で株価が下落し、外国人投資家が韓国市場から撤退するのは、やはり異常事態とみるべきだろう。

 それは、外国人投資家の目には、韓国人の目に映らない何かが見えているからだろうか。それとも、外国人の目には見えない蜃気楼を韓国人が見ているからだろうか。

  
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