ドリンク剤世代を支える新商品も展開
今さらだが、リポビタンDの呼び方をはっきりさせておきたい。
これは「リポビタンデー」と読む。「ディー」と呼ぶのはどうやら間違いらしい。
担当者によると、大正製薬がタウリンの研究を始めた当初はドイツが世界の医学界を牽引しており、先行発売していた「タウローゼC」に続く4番目の製品であることから「A、B、C、D」の「D」とし、ドイツ語読みの「デー」としたのだそうだ。
「リポデー」と親しまれる栄養ドリンクは、お疲れ気味のビジネスマンに親しまれ、もはや日本のビジネス文化となって根付いている。もちろん、ユンケル派もアリナミン派もいることだろう。残業の際には、どの栄養ドリンクを飲むかで社内の支持が分かれるという話も聞く。
発売から現在まで、リポビタンシリーズの販売累計本数は約387億本に上る。中国、台湾、タイ、バーレーンなど世界14か国でも販売されている。国によって甘かったり、炭酸入りだったり、缶入りだったりと味も形態も異なる。大正製薬は今後、アジアへの販売にさらに注力するという。
それにしても、栄養ドリンクを飲んでもう一頑張りしようといった時代も終わり、そろそろお役目がなくなるのではと余計な心配をしたところ、担当者から「リポビタンライフ(販売名:リポビタンアミノローヤル)という商品を発売しました。体力の低下が気になる方向きですね」と新商品を紹介された。つまり、高齢者向きということらしい。働き盛りの頃に飲んでいたリポビタンDなら、信頼もさぞ厚いだろう。
栄養ドリンクはまだまだ健在というわけだ。
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