今回のショーでは、フォードがスポーツタイプの乗用車「ムスタングGT500」、フォルクスワーゲンがセダン型の「パサート」を公開した。ワーゲンの幹部は米国市場で電気自動車(EV)について言及、22年までにはテネシー州にある同社のチャタヌガ工場で生産したEVを発売したい方針を明らかにした。
トヨタ自動車は豊田章男社長が登壇して「スープラ」の新しいモデルを発表した。「スープラ」は1978年に発売されて以来、今回のモデルが4代目に当たる。
ド派手な演出の広州汽車(GCA)
中国メーカーでは唯一の広州汽車(GCA)が出展、米国市場で販売拡大を目指す方針を明らかにした。記者発表では、ダンスパフォーマンスを行うなど、他社とは一線を画したプレゼンテーションが印象的だった。さらに現地テレビのコマーシャルも頻繁に流すなど、米国進出への並々ならぬ意欲が感じられた。
5年ぶりでデトロイトを訪問したが、2013年に破産したデトロイトは復活に向けてダウタウンでは再開発が各地で進められており、活気づいていた。倒産直後は14%もあった失業率は4%と大幅に改善、減少していた人口も反転して増加してきており、自動車関連やフィンテックのスタートアップも増えてきている。
このため、来年の夏に開催される新しい北米自動車ショーは破綻から復活した新しいデトロイトの姿をみせる格好の舞台にもなる。数年後には自動運転車の登場が確実視される中で、デトロイトが新しい自動車ショーにより次世代にも通用するモーターシティとしての地位を築けるかどうかが問われている。
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