海野素央の Love Trumps Hate

2019年3月11日

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海野素央 (うんの・もとお)

明治大学教授 心理学博士

明治大学政治経済学部教授。心理学博士。アメリカン大学(ワシントンDC)異文化マネジメント客員研究員(08年~10年、12年~13年)。専門は異文化間コミュニケーション論、異文化マネジメント論。08年と12年米大統領選挙で研究の一環として日本人で初めてオバマ陣営にボランティアの草の根運動員として参加。激戦州南部バージニア州などで4200軒の戸別訪問を実施。10年、14年及び18年中間選挙において米下院外交委員会に所属するコノリー議員の選挙運動に加わる。16年米大統領選挙ではクリントン陣営に入る。中西部オハイオ州、ミシガン州並びに東部ペンシルべニア州など11州で3300軒の戸別訪問を行う。20年民主党大統領候補指名争いではバイデン・サンダース両陣営で戸別訪問を実施。南部サウスカロライナ州などで黒人の多い地域を回る。著書に「オバマ再選の内幕」(同友館)など多数。

「逃げ切り」を狙うトランプ

 選挙資金法違反に加えて、コーエン被告の証言により、トランプ大統領は「共謀罪」に問われる可能性も高くなりました。以前述べましたが、同被告は下院監視・政府改革委員会での公聴会において、内部告発サイト「ウィキリークス」が、ヒラリー・クリントン元国務長官に不利なメールを大量に流すことを、トランプ大統領が事前に把握していたと証言したからです。

 仮にそうであるならば、トランプ大統領はウィキリークスと共謀した形になります。しかも、米情報機関はウィキリークスが公開したクリントン陣営及び民主党本部の電子メールは、ロシアのハッキング集団が窃盗したものであると断定しています。となると、トランプ大統領は外国政府、しかも敵国の政府と共謀したと解釈ができます。

 さて、米司法省の内規では、現職大統領は刑事訴追を受けません。ただし、これも繰り返しになりますが、トランプ大統領は20年の米大統領選挙で民主党候補に敗北し、前大統領になると訴追される可能性があります。

 従って刑事訴追から逃れるために、トランプ大統領にとって来年の大統領選挙での勝利は「絶対条件」になりました。ロイター通信によれば、たとえ訴追されても大抵の連邦刑事罪は時効が5年なので、時間切れになるというのです。

 トランプ大統領が次の大統領選挙に勝って、果たして逃げ切り態勢に入ることができるのか、注目です。

  
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