2022年12月6日(火)

世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2019年5月10日

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プーチンは、北の非核化への努力を評価

 さらに、4月24に、金正恩は特別列車でウラジオストク入りし、翌25日には、プーチン大統領と会談した。プーチンはこれまで北の国連制裁回避を助けてきている。ロシアの対北影響力は相対的に落ちているとはいえ、北にとっては極めて重要な外交・経済カードを持つ国である。北は戦後一貫して中国、ロシア(ソ連)の間で狡猾な外交をしてきた。

 会談で、プーチン大統領は、北の非核化への努力を評価し、非核化に先立ち体制の保証を求める北の主張を支持した。さらに、記者会見でも、非核化の実現には、北朝鮮の体制維持への国際的な保証が必要、と言っている。

 しばらく朝鮮半島問題から少し距離があったロシアが再び関与することは、これこそ米国への牽制となり、米朝交渉の進展を停滞させることになろう。

 もっとも、現状で米朝の首脳会談はあまり意味がないし、北の術中に嵌ってポンペオとボルトンが疎外されるようなことがあれば有害でしかない。米朝交渉が停滞している間も、対北制裁がきっちり維持されることが望まれる。制裁が効いていることは間違いないからである。

 なお、米朝の対立が続く中、いつまでトランプと金正恩が首脳同士の良好な関係を喧伝し続けることができるのか、見ものではある。

  
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