2023年1月31日(火)

World Energy Watch

2019年10月5日

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山本隆三 (やまもと・りゅうぞう)

常葉大学名誉教授

NPO法人国際環境経済研究所所長。住友商事地球環境部長などを経て現職。経済産業省産業構造審議会臨時委員などを歴任。著書に『電力不足が招く成長の限界』(エネルギーフォーラム社)など多数。

伸び悩む米中EV市場

 2018年世界のバッテリー稼働電気自動車(BEV)とプラグインハイブリッド車(PHEV)の販売台数は200万台に迫り、累積では500万台を越えた(表-2)。市場をリードする中国はEV、燃料電池車などの新エネルギー車(NEV)の販売を促すクレジット制度を今年導入したが、EV製造メーカーが500社に迫ったことからメーカの整理を目的に、補助金制度を6月に変更し販売にブレーキをかけた。

 米中貿易摩擦による影響もあり、中国の自動車販売はマイナス成長に陥り昨年7月から今年8月まで14ヵ月連続で前年同期マイナスとなった。そん中NEVだけは販売増を続けていたが、6月の制度変更の影響を受け、7月に前年同期比マイナス7%となり、8月にはマイナス幅が16%まで拡大した。制度による支援がなければEV導入も進まないということだ。

 米国でも、EV導入は伸び悩んでいる。今年6月までの販売台数は約14万8000台、前年同期比約20%増で推移していたが、7月の販売台数は前年同期を2000台下回る2万7000台、8月には前年同期を1万台下回る2万6000台の販売に留まったと報じられている。テスラの量産車モデル3の8月の販売台数が前年同期の1万7800台を4000台以上下回っているが、その背景にはテスラが輸出を優先させている事情があるのかもしれない。2018年末までモデル3生産台数の大半は米国内で販売されていたが、今年の第1四半期から生産台数の半分近くが輸出されている。欧州市場ではテスラ車の販売が大きく伸びている。


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