2023年1月27日(金)

Washington Files

2020年2月25日

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斎藤 彰 (さいとう・あきら)

ジャーナリスト、元読売新聞アメリカ総局長

1966年早稲田大学卒業。68年米カリフォルニア州立大学バークレー校大学院修士課程修了、70年読売新聞入社。ワシントン常駐特派員を2度務めた後、アメリカ総局長、東京本社取締役調査研究本部長などを歴任。著書に『中国VSアメリカ』『アメリカはカムバックする!』(いずれもウェッジ)がある。

民主党候補の中では「最も勝算あり」

 ところが、サンダース氏のフロントランナーとしての地位が明確になり始めた今月20日、米エマーソン・カレッジが、公表した最新世論調査で、同様の質問をしたころ、サンダース候補が「51%対49%」でトランプ氏を上回り、民主党候補の中では「最も勝算あり」でトップに躍り出た。

 前日19日発表されたワシントン・ポスト紙とABCテレビ共同調査でも「サンダース51%対トランプ45%」でサンダース氏優勢の結果となった。

 この新たな傾向に追い打ちをかけのが、22日のネバダ党員集会でのサンダース氏勝利だった。

 とくに、ネバダでは、第1回アイオワ党員集会以来、低迷していたバイデン氏が有権者の過半数を占めるマイノリティ支持層の多くの支持を背景に一気に巻き返しに出ることが期待され、実際に先月末までの世論調査では、1位勝利がほぼ確実視されていた。結果は当初の予想とは異なり、20%近くの差で首位の座をサンダース氏に明け渡した。

 このような新たな民主党の有権者動向は、あくまで中道路線の政策綱領をよりどころとしてきた同党全国本部にとっても、予期しなかった展開であり、今後7月の党大会に向けていかに「挙党体制」を確立するか、苦しい立場に追い込まれつつある。

 今のところ、党本部が期待する中道派候補としてはバイデン、ブティジェッジ両氏のほか、エミー・クロブシャー上院議員(58)がいる。

 このうち、ブティジェッジ氏は初戦アイオワ党員集会でこそ、サンダース氏と横並びで首位に立ったものの、2回戦のニューハンプシャー州予備選では、4位に落ち、ネバダ州党員集会ではさらに失速してしまった。

 クロブシャー女史は、ニューハンプシャー州予備選前夜の討論会で、理路整然とした落ち着いた発言ぶりで俄かに人気が高まり、投票では、サンダース、ブティジェッジ両氏に次いで3位につけた。しかし、ネバダ州では惨敗した。

 問題は、頼みのバイデン候補が第4戦のサウスカロライナ州予備選でどこまでカムバックを果たし、3月のスーパー・チューズデーに望みを託せるかだ。

 もし、期待通りの結果を残せず、3月半ば以降の戦いでも苦戦が続く場合、党本部にとって最後の賭けは、億万長者で有り余る資金を投入できるブルームバーグ氏の今後の戦いぶりとなる。

  
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