2022年12月1日(木)

WEDGE REPORT

2020年3月4日

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マジックナンバー「1991」

 さて、少し先に目を移すと、民主党候補を決める7月の党大会では「1991」がマジックナンバーになる。つまり、サンダース候補がトップで走ったとしても、代議員数で過半数の「1991」を獲得できなければ、2回目の決選投票が行われることになる。ここでは、全体の3979に「771」が加わる。

 この771は、民主党の各州知事、上下院議員など、いわゆる「エスタブリッシュメント」の票だ。つまり中道が多いということで、サンダース候補にとっては不利だ。これをにらんで、すでにサンダース候補は「最も代議員数が多い人が選ばれるべき」と、集会などで主張している。

 一方、バイデン陣営は2回目で勝利することになれば、サンダース支持者を取り込むことが課題となる。2016年では、勝利したクリントン陣営が、負けたサンダース陣営を見下したことで、離反につながった。

新型コロナ騒動の火消しに走るトランプ

 さて、対抗馬であるトランプ大統領はどうしているのか? 高みの見物と決め込みたいところだが、「新型コロナウィルス対策」で危機管理のまずさを民主党に批判されている。

 これにいら立ちを強めるトランプ大統領は、集会でこのように発言しているという。

 「民主党はロシア疑惑で失敗した。弾劾も失敗。だから次は、コロナだ。これも民主党の陰謀だ。政治化させている」

 このように言って、具体的解決策を出さず、新型コロナウィルス騒動が、民主党のたくらみであるようにすり替えているという。

 海野教授によれば、「驚いたことに」トランプ大統領は一歩踏み込んだ言い方までしているという。「新型コロナウィルスは、でっち上げだ。インフルエンザで年間死者数2万7000万人。それと比べればコロナなど小さい」と言い放っているという。

 相変わらずの「口撃」でトランプ大統領も、11月の決選に向けて余念なく準備をしているようだ。

 海野教授は2020年、アメリカ大統領選を調査すべく、今後も日米を行き来する予定だが、唯一の懸念材料は、新型コロナウィルス問題で、トランプ政権が日本からの入国を制限する可能性があることだという。2008年、12年、16年と、アメリカ大統領選挙を調査してきた海野教授だが、今年はスタートから波乱含みだ。

  
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